金澤克彦のSNS

  • けなされるのすら愛おしい。

    4月15日、ついにロッシー小川氏(元スターダムEP)が手掛ける新女子プロレス団体の旗揚げ会見が都内ホテルで行なわれた。…

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  • リングに残された敗者

    4・6両国国技館大会で同門の辻陽太を相手に、IWGP世界ヘビー級王座のⅤ2に成功した内藤哲也。 その余韻が冷めやらぬな…

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  • 手のひらは物語る

    スポーツ選手における世界最高額で契約し、今シーズンからロサンゼルス・ドジャースの一員となった大谷翔平。 スプリング・ト…

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  • 令和の凄玉

    新日本プロレスの『NEW JAPAN CUP 2024』を初出場の辻陽太が5連勝で初制覇した。            …

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  • 最後の吉江コール

    プロレスラー・吉江豊さんが亡くなった。享年50。 若すぎる、早すぎる、突然の訃報に愕然とした。 10日、全日本プロレス…

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  • ジュリア陥落!たむと最終決戦へ

    スターダム『CINDERERA TOURNAMENT 2024』開幕2連戦の最注目カードは、ケイ椎ヘルニアにより欠場し…

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  • 最後の対峙

    2月23日&24日、札幌・北海きたえーる2連戦として開催された大会を今回も新日本プロレス・オフィシャルスマホ(web)…

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  • 25年目の邂逅

    2月15日、後楽園ホールで開催されたTEAM NOAH主催『リミットブレイク』で24年以上も交わることのなかった藤田和…

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  • 至極の闘魂名勝負

    新日本プロレスの2・11エディオンアリーナ大阪大会は、大袈裟ではなく新日本の歴史に刻まれる一夜となった。       …

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  • イケメン、福島初参戦

    2013年6月からスタートし通算10回にもわたり、ワタクシ金沢のトークイベントを開催してくれている福島市内のロックバー…

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  • 漢の純情

    オカダ・カズチカにとって新日本プロレス所属として最後の試合となる1・24後楽園ホール大会の取材に出向いた。 セミファイ…

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  • 喧騒はどこ吹く風!? ジュリア堂々とⅤ8

    昨年11月あたりから、ジュリアの周辺が俄然騒がしくなってきた。 WWEからのオファーを受けて、2024年度のスターダム…

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  • 1・4ハッピーエンド

    2024年の1・4東京ドーム大会は、ひさびさのハッピーエンドで幕を閉じた。 ドームに詰めかけた観衆は、2万7422人。…

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  • ときめきプロレス大賞2023

    年が明け2024年が始まりました――。明けましておめでとうございます。 おそくなりましたが、ワタクシ金沢が勝手に独断で…

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  • カンさん

    またも訃報――。キラー・カーンのリングネームで日米をまたに掛け活躍した小澤正志さんが29日に亡くなった。享年76。 1…

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けなされるのすら愛おしい。
2024/04/18 03:50アメブロ

4月15日、ついにロッシー小川氏(元スターダムEP)が手掛ける新女子プロレス団体の旗揚げ会見が都内ホテルで行なわれた。 団体名はマリーゴールド。正式名称は、DREAM STAR FIGHTING MARIGOLDとなる。 マリーゴールドといえば、あいみょんのヒット曲でも知られる。命名の理由を聞かれると、「あいみょんが好きだから」と小川氏。 その団体名の通りに、会見ひな壇のテーブルには、綺麗なマリーゴールドの花が数多く飾られていた。小川氏は花の色と団体ロゴマークに合わせて、鮮やかすぎるイエローのスーツとネクタイ姿で登場。 こんなド派手な恰好は、2017年5月に還暦祝パーティーを開催し深紅のスーツ姿で登場してきたとき以来だろう。 だけど不思議なのは、こいういうド派手なスーツがこの年齢にしてしっかり似合ってしまうこと。 「俺はあんまり目立っちゃいけないから」 そう言ってはいたけど、目立ちすぎるほど目立っていたのだ。 冒頭のあいさつで、代表取締役のロッシーさんはこう言った。 「令和にできた一番新しい団体なんですけども、私が昭和生まれなもので。昭和のおもしろいエッセンスをスパイスとして注入していきたいと思います。来年は、じつは昭和100年なんですよ。昭和はまだ終わりません」 今回が最後の挑戦と心に決めた小川さんらしい言葉。猪木さんが亡くなり、天龍源一郎、長州力、武藤敬司も引退。昭和プロレスは終わった――そう言われている。 だけど、ここに昭和女子プロレスの生き字引であるロッシー小川がちゃんと生きているということだ。 つづいて、所属となる7選手がひとりずつ紹介を受けて登場。ジュリア、林下詩美、MIRAI、桜井麻衣、高橋奈七永、ビクトリア弓月、石川奈青の順にひな壇に座った。               ©大川 昇 登場順にマイクを持って、入団あいさつ。先陣を切ったジュリアは、こう語った。 「人生、なにが起こるかわかりません。なにが起こるかわからないからこそ、駆け抜ける意味があると思います。安定を求めるのも楽しい。けど、それをぶっ壊すのはもっと楽しい。仲良くなるのもうれしいけど、仲が悪くなるのだっておもしろい。褒められたら気分いいけど、けなされるのすら愛おしい。それが生きるということだと思います。私はいま、間違いなく生きてます!」 いきなり、きたー!言葉選びの天才である。 この短いセリフのなかに、6年余のプロレスキャリアだけではなく、30年生きてきた自分の人生までぶつけてきた。 ジュリアというプロレスラーのベースは喧嘩にある。小学生のころからイジメと差別に立ち向かい、殴り合いをしてきた喧嘩にある。 自分の生きる場所を見つけるために、子どものころから闘いつづけてきたのだ。 ナチュラルボーン・ウォリアー。それがジュリアという生きもの。 次にマイクも持ったのは林下詩美。 「新団体マリーゴールドで、私、林下詩美の新しい挑戦続きをみる

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リングに残された敗者
2024/04/14 19:25アメブロ

4・6両国国技館大会で同門の辻陽太を相手に、IWGP世界ヘビー級王座のⅤ2に成功した内藤哲也。 その余韻が冷めやらぬなか4・13米国シカゴ大会でジョン・モクスリーの挑戦を受けたものの、王座陥落。 新日本の至宝が米国AEWに流失するという、衝撃的な事件に見舞われている。 ただし、今回レポートしているのはやはり4・6両国でのIWGP世界戦である。               ■写真提供/新日本プロレス 新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトで12日にアップされているが、内藤と辻の間に生まれた8年ストーリーをドラマとして書かせてもらった。 日体大アメフト部で活躍していた辻は、卒業後に一般企業へと就職した。 その辻がプロレスラーを目指すことを決心したのは、8年前にあの試合と、あのパフォ―マンスを目撃したから。 2016年の4・10両国国技館。時のIWGPヘビー級王者であるオカダ・カズチカに勝利した内藤は、悲願のIWGP王座戴冠に成功しながら、そのベルトを放り投げて退場。 前代未聞のパフォーマンスに心を揺り動かされた辻は、プロレスラーを志しアニマル浜口ジムの門を叩いた。 2021年8月1日、後楽園ホール。海外修行に出る辻の壮行試合の相手を務めたのが内藤。辻の念願がかなった内藤との初シングル戦だった。 結果は、変型の高角度逆エビ固めで内藤の勝利。辻を相手にデスティーノを繰り出すことはなかった。               ■写真提供/新日本プロレス 内藤のIWGPヘビー級ベルト初奪取から8年が経った、2024年の4・6両国国技館で辻は内藤のベルトへと挑んだ。 2年8ヵ月前の壮行試合で敗れたフィニッシュホールドである変型ボストンクラブを逆に内藤に決め続きをみる

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手のひらは物語る
2024/04/07 04:55アメブロ

スポーツ選手における世界最高額で契約し、今シーズンからロサンゼルス・ドジャースの一員となった大谷翔平。 スプリング・トレーニングでも笑顔が絶えなかった。オープン戦でも絶好調のバッティングを披露した。 さらに結婚発表。 夫人同伴で韓国での開幕2連戦を終えた。 その直後、大事件発生。海を渡ってから6年間、公私ともにパートナーであった通訳の水原一平氏の違法賭博疑惑が発覚し、ドジャースは水原氏を即刻解雇。 米メディアは手の平を返すように、水原氏ではなく大谷をたたき始めた。 「大谷には自分自身の口から事情を話す義務がある」 3月25日、大谷が状況説明をする記者会見を開いた。「なぜ質疑応答がないのか!」と、それでも大谷たたきが止まらない。 29日から本拠地ドジャースタジアムでアメリカ本土でのゲームがスタート。 ヒットは出るものの、ホームランが見られない。じつに開幕から8試合、ホームランなし。2018年にエンジェルスに入団して以来のワースト記録。 まして、2番=大谷とMVPトリオを結成する1番=ベッツ、3番=フリーマンが打ちまくる。 日を追って大谷の表情から笑顔が消えていく。正直、その様子を見ているだけで辛くなる。 4月2日からドジャースタジアムで、ライバル球団ジャイアンツとの3連戦が始まった。 テレビ観戦していると、大川昇カメラマンから写真が次々と送られてきた。おいおい、ロスの大谷壁画とドジャースタジアムの風景ではないか? なんと『レッスルマニア』を観戦に行く前に、ロサンゼルスを訪れ3連戦を見とどけるという。 西海岸(ロス)から東海岸(フィラデルフィア)へ長距離移動なんて、アンタはメジャーリーガーかい!? 時差は16時間あるのだが、観ているものは同じ。 試合中に、ラインでやりとりする。 「打球が上がらないねえ」 「速球に振り遅れてファールになってる」 「いまの打席、ホームランボールが2球あったじゃん」 「ベッツがあれだけ打つから力んでるよね」 「大谷から完全に笑顔が消えた…」 こんなネガティブなラインでの会話が3日間つづいた。なんせ、「プロレスより野球が好き」というのが私たちの合言葉。しかも、日本のプロ野球よりメジャーリーグが好きという共通点がある。 そして、9試合目の第4打席。開幕から通算して41打席目。 ついに出た。アウトコース高めのボールを捉えると、打球は右中間の中段席に突き刺さった。 ベテランのロハス親分がベンチを飛び出して両拳を突き上げる。大谷と仲良しのT・エルナンデスがひまわりの種を紙吹雪のように撒き散らす。 ドジャースタジアムのファンは総立ち。もちろん、私も自宅リ続きをみる

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令和の凄玉
2024/03/29 04:36アメブロ

新日本プロレスの『NEW JAPAN CUP 2024』を初出場の辻陽太が5連勝で初制覇した。               ■写真提供/新日本プロレス 1回戦=ジェフ・コブ2回戦=エル・ファンタズモ準々決勝=成田蓮準決勝=EVIL決勝=後藤洋央紀 5人ともキャリアが上であり、簡単に突破できる相手ではない。 しかも、どの試合も内容が伴っていたから、完全優勝といっていいほど納得の結果である。 新世代と称されるZ世代(令和闘魂三銃士&上村優也)がそろい踏みした昨秋あたりから、関係者の間では辻陽太が一枚上と評価されてきた。 私も同じで、辻がアタマひとつ抜け出ていると思って見ていた。なんと言っても、ニタリと笑ったときの真っ白い歯が印象的。 スポーツ選手でいうと、日本ハム・ファイターズ監督の新庄剛志、MLBで活躍するボストン・レッドソックスの吉田正尚が白い歯の双璧。今回の大躍進により辻陽太も‟ホワイト・ティース”三銃士の仲間入りなのだ(笑)。 それはともかく、実際の辻は180㎝そこそこの身長なのに(※公式では182㎝)、横幅と分厚さがあるから、リングに上がるとはるかに大きく見える。 スピード、パワー、瞬発力、空中戦、切り返し、オリジナルの荒っぽい攻撃とオールマイティーな男。 さらに、マイクパフォ―マンスも上手いし、コメントを聞くと発言も理路整然としている。 彼の発信する言葉を確認してみると、棚橋&オカダ&内藤のエッセンスを感じる。 かつて、藤田和之に‟野獣”と命名したのはゴング時代の私なのだが、それ以前の若手時代の藤田に付けたキャッチフレーズが‟凄玉”だった。 それ以来の凄玉登場!そう痛感させられるほど、規格外の凄みを今大会から感じたしだい。               ■写真提供/新日本プロレス 3・20アオーレ長岡大会の決勝のリングで対峙した相手は、過去3回の最多優勝記録を持ち7回目の決勝進出となる後藤。 最近はYOSHI‐HASHIとの毘沙門としてタッグ屋の印象が強いし、ファイナルのリングに立つのもじつ8年ぶり。まして、準々決勝ではデビッド・フィンレーに不戦勝と運もよかった。 ただ、準決勝のSANADA戦を経て決勝のゴングが鳴ったとき、会場には間違いなく後藤への追い風が吹いていた。 8年前の決勝で内藤に敗れ、失意のなかでCHAOS入り。一方、優勝した内藤は4月の両国でオカダからIWGPヘビー級王座を奪取。これを機に内藤は大ブレイクして、現在の地位まで上り詰めている。 今回の『NJC』を制覇し8年越しの内藤へのリベンジを狙う続きをみる

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最後の吉江コール
2024/03/19 04:10アメブロ

プロレスラー・吉江豊さんが亡くなった。享年50。 若すぎる、早すぎる、突然の訃報に愕然とした。 10日、全日本プロレスの高崎大会に出場した吉江(※、以下、敬称略)。試合後、コメントを残し控室にもどりイスに腰かけて、そのまま静かに息を引きとったという。 死因は動脈硬化だった。 吉江は群馬県前橋市の出身。地元の隣町である高崎市での試合。 通夜と告別式は、前橋市内の斎場にて営まれている。 通夜は14日で、告別式は15日。 通夜には多くのレスラー、OB、関係者が駆け付たという。14日には外せない私用があったので、私が式場に出向いたのは15日の葬儀。 葬儀が始まる1時間前に式場に着いた。献花の数があまりにも多く式場内だけでは収まりきらず、廊下にもズラリと並べられている。 真っ先に吉江の愛妻である美奈さんと、兄でお笑い芸人のよしえつねおさんにお悔やみの言葉をかける。 お二人とも古くからの知り合い。 吉江が亡くなったときの状況をつねおさんが聞かせてくれた。そして、「どうぞ、弟に会ってやってください」。 棺のなかに、試合コスチュームで吉江が眠っていた。眠っているという表現が一番ぴったりとくる穏やかな顔。彼と会うのは3年ぶりぐらいかな? 最後に会ったのは、後楽園ホールだった。控室を出た通路のところでバッタリ出くわした。 「あぁー!」 「あらぁー!」 お互いの顔も見合わせてそう叫ぶと、彼の巨体に押しつぶされそうになりながらも、しっかりハグした。 10分ほど互いの近況報告。昔と変わらぬ人懐っこい笑顔に癒された。やっぱり何年ぶりに会おうとも吉江は吉江だった。 それ以来の悲しい再会。それなのに穏やかな顔を見ているとなぜか涙は出てこない。普通サイズの棺に窮屈そうに収めらている160㎏の巨体。 「あのー、ちょっとこのベッド狭いんですけどねえ」 苦笑いしながら今にもそう言いだしそうな感じ。もし私が棺を2回叩いたら、3カウントの前に肩を上げそうな気さえしてきた。 美奈さんと会うのは十何年ぶりだろうか? 「吉江君との思い出をブログに書きたいんですけど、祭壇の写真を撮らせてもらってもいいでしょうか?」 「どうぞどうぞ!主人は絶対そういうのを喜びますから」 突然のできごとから、まだ5日も経っていない。憔悴しているのは当たり前のことなのだろうが、持ち前の明るさで元気を振り絞って、なんとか気持ちを保っているのだろう。 美奈さんは、そういう女性なのだ。吉江の顔を見るより、彼女を見ているほうがずっと辛かった。 読経が終わり、弔辞を述べたのは棚橋弘至。2003年6月、日本武道館で蝶天タッグの保持するIWGPタッグ王座を奪取したのが、吉江&棚橋のコンビ。 以降、半年間で3度の防衛に成功している。実質6カ月天下ながら、私はこのタッグチームが好きだった。 体格とパワーで攻める吉江に、スピードとキレで勝負する棚橋。まったくタイプが違うのに、なぜかコンビネーションは抜群だった。 「僕が新日本プロレスに入門したとき、吉江さんが寮長でした。練習は厳しい、道場は厳しいと聞いてビビりながら入門したんですけど、吉江さんがとても優しくて、いつも笑っていてホッとしたのを憶えてます。受身の練習でも吉江さんの受身が一番巧くて参考にさせてもらいました。最近、蝶野、天山組からIWGPタッグを獲った試合を見直したんですけど、僕はほとんど活躍していなかった。コーナーで吉江さんが待っていてくれるという安心感だけで、僕は好き勝手やって、あとはお願いしますみたいな感じでした。吉江さん、またタッグを組んで2人でボディプレスを決めて勝ちましょう!」 そうか、そういうことだったのか! 先ほど吉江&棚橋のタッグが好きだったと記したが、あのころの棚橋はキャリア的にもまだ未熟だったから、吉江、棚橋組への思い入れを過去にほとんど語ったことがない。 初めて明かした5年先輩への感謝の気持ち。 それに、当時の棚橋はまだハイフライフローを使っていなかった。いまなら、どうだろう?ハイフライフローと160㎏ダイビングボディプレスが同時に炸裂したなら、会場は大爆発間違いなしだろう。 棚橋の弔辞は、吉江に対する感謝に溢れていた。 焼香が終わり、喪主の美奈さんからの挨拶。 「明るくて、楽しくて優しい吉江豊というプロレスラーがいたことだけは、みなさんいつまでも憶えていてください」 気丈に挨拶を終えた美奈さん。だけど、そこまでが限界だったのかもしれない。 それ以降、遺族、参列者が棺に花を捧げたときから、もう美奈さんの涙が止まらなかった。 逝ってしまった者より残された者のほうが辛い――。当たり前の話だけど、それを現実に見せられてしまうと心が痛む。 最後に、つねお兄貴が10カウントゴングで送り出す。 「吉江兄弟最高の最強の弟、そして吉江美奈最愛のパートーナー、180センチ、160キロ、吉江ユタカー!!」 そう絶叫すると、お馴染みの入場テーマ曲である『Wild night』が鳴り響く。 参列者からは「吉江コール」の大合唱。 最期のお別れ。レスラー陣によって棺が車へと運びだされる。 棚橋、藤田和之、高岩竜一、長井満也、征矢学と屈強な現役プロレスラーが5人いても160㎏の吉江は重い。車へと運び入れる際にも四苦八苦。こんなところでも、また吉江伝説が生まれた…。 車のハザードランプが点滅し、ついに出棺。まだ多くの参列者が残ってそれを見送ろうとしている。 私の隣にいた藤田が大きな声で「吉江コール」を叫びはじめた。藤田が音頭をとる格好となって、盛大な「吉江コール」へ。 最期まで元気に明るく――。みんなが吉江の性格を知っているからこそ続きをみる

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ジュリア陥落!たむと最終決戦へ
2024/03/15 03:19アメブロ

スターダム『CINDERERA TOURNAMENT 2024』開幕2連戦の最注目カードは、ケイ椎ヘルニアにより欠場していたなつぽいの5ヵ月ぶりの復帰戦と、STRONG女子王者であるジュリアの10度目の防衛戦だった。 結果的に、3・10後楽園ホール大会でのタイトルマッチでCMLL女子2冠王者のステファニー・バッケルに敗れ王座陥落。 その後、大江戸隊の襲撃を受けたジュリアを中野たむが体を張って救出するサプライズ劇も勃発。 これを受けジュリアvsたむによるライバル最終決戦が、この3月中にも実現しそうな気配となってきた。 前日の3・9横浜武道館大会で行なわれたSTRONG女子前哨戦カードは、ジュリア&朱里&小波vsバッケル&渡辺桃&フキゲンです★の6人タッグ戦。 ジュリアにとって心を許せる数少ない先輩である朱里と小波が脇を固めた盤石の布陣。 すでに3月中のスターダム退団が確実視されているジュリア。ファンもマスコミをそういう目で見守っているうえに、先輩2選手の先導を受けてジュリアが主役としてリングイン。 そのときの会場の空気感ときたらSTRONG女子前哨戦云々ではなく、もはやジュリア‟さよならツアー”のスタートといった趣きでもあった。 実際に、この3選手が組めば圧倒的な強さを発揮する。久しぶりのタッグとはいえ、息がピッタリ。 試合後のバックヤードでも3人の笑顔がはじけた。ただし、ほんのすこしの絡みだったとはいえ、ジュリアはバッケルの印象をこう語っている。 「今日ちょっと手を合わせた感じだと、噛み合わない相手だなっていうのが正直な感想」 メキシコのルチャをベースにした選手との対戦経験はすくない。エルボーをガンガン打ちこんでも、バッケルはチョップで返してくる。そのあたりも、多少勝手が違ったのかもしれない。 バッケルは、チリ共和国出身でキャリア15年。体格はほぼジュリアと変わらず、年齢も同じ30歳。 ただ、かるくジュリアの倍以上のキャリアを持ち、生き馬の目を抜くような生存競争の激しいメキシコマット界でシングル&タッグのトップに君臨している実績はホンモノ。 過去をさかのぼれば、2018年にスターダムに来日しており、2022年の8~9月にはアイスリボンのリングで、安納サオリと激しすぎる抗争を展開している。 また、昨年の11月にはダラス大会で岩谷麻優のIWGP女子王座に挑戦。敗れはしたものの、岩谷をそうとう追い込んでみせた。 率直にいうなら、強いというよりエゲツない。気性が激しいというより、荒々しい。 まあ、それらすべてをふくめて強いといえるのかもしれない。 ジュリア、スターダム所属ラスト後楽園ホールの空気にも包まれた大会。メインのSTRONG女子選手権は、いきなりハイスパートから始まる。 開始早々、ジュリアがロープワークの際にルチャムーブを披露。ただし、これはホンのご愛嬌といったところ。 打ち合い、絞め合い、ヘッドバット合戦。噛み合っているのか、いないのか? バッケルがトップロープ越しの腕十字を見せると、ジュリアはSTF、ビアンカで追い込んでいく。 ただ、少なくとも相手の力を引き出して……といういつものジュリアらしい闘い模様とはいかなかった。 相手のフィニッシャーは絶対に食わない。ノーザンライトボムはすぐさま回避されたし、バッケルのフィニッシャーであるパッケージ式バックブリーカーも二度ジュリアは回避した。 ラストは意外な結末。スピーディーなDDTを決めた直後にバッケルがジュリアを瞬時に丸め込んだ。 丸め込まれた両足を激しくばたつかせキックアウトしようとする。カウント2でジュリアの右肩が上がっていたように見えたが、レフェリーはそのまま3カウントを数えた。 決着タイムは、11分03秒。タイトルマッチと続きをみる

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最後の対峙
2024/03/03 02:00アメブロ

2月23日&24日、札幌・北海きたえーる2連戦として開催された大会を今回も新日本プロレス・オフィシャルスマホ(web)にて総括している。 とにかくテンコ盛りの興行だったので、総括する試合も多すぎて大変ではあったのだ(苦笑)。                           ■写真提供/新日本プロレス 初日の注目カードはまずIWGP女子選手権。第3代王者の岩谷麻優に白川未奈が挑戦した一番。 新日本のリングでIWGP女子選手権が開催されるのは、今回が4度目となる。 昨年の4・23スターダム横浜アリーナ大会でメルセデス・モネからベルト奪いあらためてアイコンとしての力量を証明してみせた岩谷。以来、新日本マットでの防衛戦を熱望してきた。 天才肌の岩谷に挑戦を表明したのは、白川未奈。こちらはアイドル上がりながら努力ひと筋、根性のオンナ。とくに、この1年での急成長には目を見張るものがあった。 昨年の4・23横浜アリーナではワンダー・オブ・スターダム選手権を初戴冠。その後、ワールド王者・中野たむとのダブルタイトル戦には敗れて陥落。 それでも白川は決して折れない。8月の『5☆STAR GP』公式戦では、岩谷と並ぶ実力者であり現STRONG王者のジュリアからシングル初勝利を奪ってみせた。                             ■写真提供/新日本プロレス IWGP女子王座が創設される際には賛否両論が渦巻いた。 ところが、今となっては否定派の声など鳴りを潜めている。スターダムには闘いがある。体を張った身を削る闘いに男も女も関係ないのだ。 前半は白川得意の一点集中攻撃が冴えわたり、徹底した足攻めに岩谷が苦悶するシーンが多かった。                             ■写真提供/新日本プロレス ところが、終盤になって岩谷が大爆発。ダイビングフットスタンプ、ムーンサルトプレスからオリジナルの二段式ドラゴンスープレックスで快勝。 堂々たるⅤ4を達成している。これがスターダム1期生、キャリア13年の重みなのだ。 IWGPジュニアヘビー級選手権では、1・4東京ドームで王座返り咲きを果たしたばかりのエル・デスペラードがSHOに敗れる大波乱の結末。                               ■写真提供/新日本プロレス また、NEVER無差別級選手権でもライバル成田蓮を下して勢いに乗る海野翔太がEVILに屈して大の字となる屈辱を味わった。                               ■写真提供/新日本プロレス 両試合とも当然のように(?)HOUSE OF TOTUREのメンバーが加担。レフェリー不在の空間を作り上げ乱入・介入とやりたい放題。 それにしても、慣れというのは恐ろしい。H.O.Tの戦法には非難、批判しかなかったのだが、いまではH.O.Tを応援する会場の声も聞こえてくる。 とくにタイトルマッチでは許される行為ではないのだが、ここまで‟悪”に振り切っていると上手いなあと感心してしまうこともある。 なかでも、あれだけ好青年だったSHOがここまで化けるとは驚きでもある。まるで水を得た魚のようなのだ。 この勝利によって、3・6旗揚げ記念日ではIWGP世界ヘビー級王者との対戦権利までゲットしている。 セミファイナルのNJPW WORLD認定TV選手権では、初来日のマット・リドルに棚橋が敗れベルトを失った。 総合格闘技UFC出身で近年WWEでも活躍したリドル。プロレスキャリアが浅いためか若干、棚橋もやりづらそう。 多少ムーブはぎこちないものの、身体能力は半端ない。ヒザ蹴りからブロストーン(ゴッチ式ツームストンパイルドライバー)を決めたリドルが新王者となった。 新日本のリング、闘いに慣れてくれば怖い存在となるだろう。 初日のメインはIWGP GLOBALヘビー級選手権。1・4東京ドームで大乱闘を展開した因縁の両選手が対決。王者のデビッド・フィンレーに挑むのはニック・ネメス。 ニック・ネメスという名前にピンとこないファンであっても、元WWEのドルフ・ジグラーならだれでも知っているだろう。 WWEでのキャリアは20年近くを数え、その間、すべてのベルトを獲得するグランドスラムを達成。2017年5月にはNXTからスマックダウンに昇格した中邑真輔のWWEデビュー戦の相手も務めている。 率直なところ、ネメスとフィンレーでは実績も格も違う。それでも、臆するどころか正面から喧嘩を売るのがフィンレーの凄み。さすが三世レスラーにして、「空気を読まない男」なのだ。 1発1発、的確な技を叩き込んでいくネメスに対し、ラフも交えながら左ヒザを狙い撃ちにするフィンレー。 大技の攻防となっても一歩も退かない。意地のエルボー、パンチ合戦、ヘッドバットの応酬もエンドレスの様相。 だが、勝負所でネメスが上まわった。101(スーパーキック)から必殺のデンジャーゾーン炸裂。               ■写真提供/新日本プロレス 1発で勝負を決め、ベルトを奪取してのけた。ネメスには文字通りグローバル(地球規模)のベルトがよく似合う。 自分のレスラー人生の第二章を新日本のリングと定めたネメスは、新日本プロレスと棚橋へのリスペクトを口にした。 無論、BCのリーダーであるフィンレーも黙ってはいないだろう。 札幌2日目の目玉は、IWGP世界ヘビー級選手権をメインに据えたロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン対Just5Guysによる5対5対抗戦。 対抗戦2試合目の高橋ヒロムvsDUOKIは凄まじくヒートした。この両選手、じつは2010年デビューの同期(ダジャレ続きをみる

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25年目の邂逅
2024/02/23 05:52アメブロ

2月15日、後楽園ホールで開催されたTEAM NOAH主催『リミットブレイク』で24年以上も交わることのなかった藤田和之と真壁刀義の同期対決が実現した。 藤田和之&齋藤彰俊vs真壁刀義&本間朋晃。 オールドファンにとっては堪らない顔合わせ。藤田と真壁…彼らをデビュー前からよく知っている私からすれば、同期としての絆を知り尽くしているだけに待望のマッチアップとなる。 1996年4月30日、学生プロレス上がりの真壁が新日本プロレス入門。 全日本学生選手権4連覇、全日本選手権2連覇の実績を持つ『闘魂クラブ』所属の藤田がアトランタ五輪出場の夢が敗れ、新日本プロレス入門を決めたのは同年5月20日のこと。 2人は、後楽園ホールのリング上から新日本プロレス入門の挨拶を行なっている。 しかし、2人に対する扱いはまさに雲泥の差だった。 すでに体が出来上がっており、受け身を1カ月でマスターしてしまった天性の格闘家である藤田。 デビュー前からアントニオ猪木の目に留まり、猪木がロサンゼルスに帰米する際の付人も命じられた。 合同練習のメニューも余裕でこなしてしまうし、道場でスパーリングをやれば、藤田が一番強い。 それまでスパーリング最強は石澤常光(ケンドー・カシン)だったが、限りなく現役アマチュアレスラーに近い藤田には敵わない。それが悔しくて、石澤がウエートトレーニングを初めたのも有名な話。 一方の真壁は、道場でも巡業先でも先輩からしごかれまくった。さらに、あらゆる先輩に命じられるまま雑用係を1人でこなしていた。 「俺ね、藤田君とは5カ月ぐらい口きかなかった。弱いくせに敵対意識もっていたんだよね。俺はメチャクチャしごかれて、雑用やらされているのに、先輩連中は藤田君にはなにも言わない、雑用も言いつけない。怒られるところなんか見たこともない。だから『1ヵ月だろうと、テメェ―が後輩だろ!』と思っていたんだよね」 同年11月1日、広島グリーンアリーナで藤田はデビュー。対戦相手は永田裕志で、この一戦はテレビ収録されオンエアされている。まさに、スーパールーキーの扱いであった。 それ以降、藤田は先輩の吉江豊、ブラック・キャット、永田らと対戦しているが、なんとデビュー16戦目にして早くも初勝利をあげている。 12月10日、大阪府立体育会館。相手は、齋藤彰俊だった。当時、平成維震軍の斬り込み隊長であり、キャリアで6年も上まわる彰俊から腕ひしぎ十字固め(9分10秒)で1本勝ちを収めた。 やはり、藤田は並みのルーキーではなかった。その彰俊と今回タッグを結成するのも、じつは裏テーマであり、感慨深いのだ。 一方の真壁は、翌97年2月15日、神奈川・大和工業体育館でデビュー。教育係を務めていた大谷晋二郎とデビュー戦を行ない敗れている。 藤田と真壁の距離が急速に縮まったのは、藤田がデビュー戦を迎える1カ月前ほどのこと。 巡業中には、否応なしに先輩の洗濯物もコインランドリーで洗濯する。新弟子の場合、その後に食事にありつくから夜中の12時を過ぎることも多い。一緒にコインランドリーにいるとき、藤田のほうから話しかけてきた。 「真壁さん、このあと暇ですか?良かったらメシ食いにいきませんか?」 初めて2人きりで食事をした。お金もないからラーメンを食べた。その日を境に2人は打ち解けて、腹を割ってなんでも話すようになった。 「実際に話してみると印象がぜんぜん違った。自分の実力をひけらかすこともないし、人の悪口を言わない。『本当に強い人間っていうのは、こういう男なんだな』って。それでいて、豪快な性格に見えるけどすごく繊細な面もあってね」 相変わらず、巡業先でも真壁は先輩からしごかれまくっていた。理不尽なしごき、さらに鉄拳を食らわされて心が折れそうになったこともある。 そのシーンを見ていた外国人選手…あのホーク・ウォリアーなどが、「ああいうのはやめさせたほうがいい!」と意見するほどの厳しいシゴキ。それを黙って見ていた藤田が真壁に駆け寄ってくる。 「さっきの真壁さんはなにも悪くないですよ。俺、ずっと見てましたから!」 藤田の冗談好きにも何度かすくわれた。藤田が橋本真也、真壁が長州力の付人時代である。 「夜中にホテルの部屋をノックする音が聞こえたから開けてみたら、藤田君が橋本さんのガウンを着ていて、『「ハシモト・シンヤ~!』って自分でコールしながら橋本さんのマネをしてるんです。俺もすかさず長州さんのトレーナーを取り出して来て、『チョウシュ―・リーキ~!』ってやりましたよ(笑)。そういう馬鹿なこともやったりして楽しかったなあ」 もうひとつ、興味深いのは2人がシングル対決をしたとき。当然のように、結果は藤田の全勝に終わっている。おもしろいのは、いつも2人の試合後のコメントが同じだったこと。 判で押したように同じ答えが返ってくるのだ。 「レスリングの技術でもパワーでも藤田にはまだ敵わない。でも、プロレスに懸ける情熱では彼には絶対に負けないですから」 「試合では僕が勝ったけど、プロレスに対する熱い気持ち、精神的な面では真壁さんに負けているような気がします」 実力に差はあっても、2人の気持ちは通じ合っていたのだ。 そんな2人に別れは突然やってきた。 2000年の年明けに藤田は新日本プロレスを退団。総合格闘家として、『PRIDE』出陣が決まった。 正月の早朝、藤田は真壁に退団することを打ち明続きをみる

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至極の闘魂名勝負
2024/02/16 20:37アメブロ

新日本プロレスの2・11エディオンアリーナ大阪大会は、大袈裟ではなく新日本の歴史に刻まれる一夜となった。              ■写真提供/新日本プロレス 新日本を復活させた男vs新日本を変えた男、棚橋弘至とオカダ・カズチカによる最後の一騎打ち。 テクニカル№1決定戦と称され実現したザック・セイバーJr・vsブライアン・ダニエルソンの息をのむような珠玉の名勝負。 8年にわたり新日本で腕を磨きトップ外国人となったウィル・オスプレイの新日本所属ラストマッチ。 この3試合がまったく色合いの違う絶大なインパクトを放ったのである。 まず、第5試合に組まれた棚橋ーオカダ戦。 まる12年前の2・12エディオンアリーナ大阪大会でIWGPヘビー級選手権を懸けて両者はシングル初対戦。 すでに同ベルトの最多防衛記録Ⅴ11を樹立していた絶対王者を、海外修行から凱旋して1カ月余のオカダがレインメーカー1発で仕留めた。               ■写真提供/新日本プロレス あのレインメーカーショックからスタートしたライバル関係。過去のシングル戦績は16戦して、オカダの8勝5敗3分け。 1・4東京ドーム大会メインのIWGPヘビー級選手権にかぎるなら、2013年、2015年と棚橋が王座防衛、2016年に初めてオカダが勝利を飾った。 「IWGPは、遠いぞ!」 両者による闘いの歴史においてキーワードとなったのは、つねにこのひとことでもあった。 17度目の一騎打ち。正直、コンディション面では比較にならない。 いまが絶頂期であるオカダに対し、すでに社長業と二足のわらじでリングに立っている棚橋。 それでも12年分の思いを込めて、棚橋は現在のすべてをぶつけていく。場外のオカダへ向けてハイフライアタック。 スリングブレイド、電光石火(高速スモールパッケージ)で、オカダの仕掛けるレインメーカーも二度切り返してみせた。 だが、最後は兄貴分の中邑真輔を意識したランドスライドから、完璧なレインメーカーを炸裂させてオカダが‟今”を見せつけた。               ■写真提供/新日本プロレス ライバル闘争終焉……リング中央で抱擁する両雄。棚橋が耳もとでかける言葉に何度も頷くオカダ。 その後、ライオンマークのに向かって座礼したオカダは号泣。 泣きすぎじゃないかって?仕方がないだろう。なぜなら、それがオカダという人間なのだから。               ■写真提供/新日本プロレス 闘い終われば、素直で心優しい好青年。 棚橋の思いも背負って、オカダ・カズチカは世界へと旅立っていく。 セミファイナルで実現したスペシャルシングルマッチのザック・セイバーJr.vsブライアン・ダニエルソン。 この一戦は戦前の予想、想像をはるかに超えてみせた。リング上、館内がただならぬ緊張感につつまれるなか、リスト(手首)の取り合い、極め合い、切り返し合戦からスタート。 キャチ・アズ・キャッチ・キャン(ランカシャースタイル)をベースに、ノアマットで腕を磨き、新日本の外国人トップに躍り出たザック。 アントニオ猪木が設立した旧ロス道場で闘いとレスリングを学び、新日本、ノア、ROHを経て、世界最高の団体WWEに進出しトップスーパースターに上り詰めたブライアン。 アキレス腱固めにはアキレス腱固め。ヒールホールドに移行すれば、同じカタチで切り返していく。テクニック面で一歩も退かない。 そればかりか、アキレス腱を極め合う攻防の途中、互いに張り手を連発したり空いているほうの足で相手の顔面を蹴り飛ばしていく。続きをみる

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イケメン、福島初参戦
2024/02/05 01:35アメブロ

2013年6月からスタートし通算10回にもわたり、ワタクシ金沢のトークイベントを開催してくれている福島市内のロックバー『ザ・デイ・オブ・レイジ』に、‟イケメン二郎”こと黒潮TOKYOジャパンが初登場! 2月10日(土)、16時より福島にて初トークイベントを開催する。 リング上同様にふだんも明るく楽しいイケメンさん。ノーSNSトークで、はたしてどんなオモシロ話が飛び出すのか? また、お酒好きのイケメンはもちろんアフタートーク(二次会)にも参加。こちらのほうも、本番以上の盛り上がりをみせることは必至なのだ。 イケメンと身近に接する滅多にないチャンス。どうぞ、ふるって参加してみてね。 限定25名のイベントなので、申し込みはお早めに! 以下、イベントの詳細。 Fukushima Royal Rumble vol.60▶黒潮TOKYOジャパン(ex 黒潮‟イケメン”二郎)イケメン・トーク@デイジ~SMASH➡WNC➡WRESTLE-1➡フリー➡WWE➡フ続きをみる

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漢の純情
2024/01/26 04:30アメブロ

オカダ・カズチカにとって新日本プロレス所属として最後の試合となる1・24後楽園ホール大会の取材に出向いた。 セミファイナルに組まれたNEVER無差別級6人タッグ選手権。オカダ&棚橋弘至&石井智宏による8度目の防衛戦。挑戦者はTMDK(マイケル・ニコルス&シェイン・ヘイスト&藤田晃生)だった。 入場時から絶大なオカダコールに包まれる館内。ひとりだけ格下となるのだが、それでも藤田が必死に食らいついていく。 途中、石井がTMDKの連携&合体につかまり大ピンチを迎えた。 それでも、最後は現在の力量差がハッキリと出る結末。 棚橋のスリングブレイド、石井のスライディングラリアットを連続で食らい大ダメージの藤田を力づくで起き上がらせたオカダ。 高角度ドロップキック、ダイビングエルボードロップからレインメーカーポーズでホールを大爆発させておいて、必殺のレインメーカーで藤田を仕留めた。 マイクを手に、新日本所属として最後の挨拶。 「もう泣きたくないですよ。さんざん泣いたから…」 ここまでは笑顔だった。 「でも、17年間……」 ここで涙腺が崩壊した。 素顔のオカダは心優しい好青年。兄貴分だった中邑真輔のお別れマッチのときも、堪えきれずに号泣していたのを思い出す。 その後のバックヤード。 棚橋、オカダ、石井の順にコメントを残した。 最後に口を開いた石井智宏の姿に釘付けとされた。 「オカダの新日本所属最後の試合の横にいられて、ベルト巻けてメチャクチャ嬉しいけど、メチャクチャ寂しいな。ちょっと待て……」 コワモテの石井の表情がクシャクシャに崩れていく。石井は報道陣に背中を向けて、しばし無言。 ようやく向き直って話し始めた。 「想像以上にくるな、これ……。まあでもオカダの飛躍、それから羽ばたき、羽ばたいていくのに笑顔で送らないとな。オカダからは試合で学ぶものもたくさんあったし、リング外でもあいつからいろいろ学んで、俺なんかよりぜんぜん大人で考えも凄いし、この3人でタッグ組んだのもオカダのおかげだしな。ちょっと待て……これは想像以上にくるな。最後に新日本を復活させた男と新日本を変えた男、この2人とタッグを組んでベルトを巻けたことは誇りに思うよ。オカダ、ありがとう!」 万感の思い。石井がこれだけ長く話すのも珍しい。 漢・石井智宏。 170㎝の身長で2m級の大男を相手になんども真っ向勝負を展開してきた。 天龍源一郎と長州力を師匠にもつ武骨な甲骨漢は、ひとたびリングに上がれば闘いを貫き通してきた。 そんな石井をまだ彼が20歳代のころから私は見てきた。プライベートでは繊細であり、純真な人間性は変わらない。続きをみる

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喧騒はどこ吹く風!? ジュリア堂々とⅤ8
2024/01/16 03:18アメブロ

昨年11月あたりから、ジュリアの周辺が俄然騒がしくなってきた。 WWEからのオファーを受けて、2024年度のスターダムとの契約切れを待ってWWE入団へと動くのではないか? 一部海外メディアがそう報じたことで、ネットはその話題で持ち切りとなっていた。 また、同時期に新日本プロレスの大黒柱であるオカダ・カズチカにもオファーがあったという報道も流れた。 まあ、真偽のほどはわからないのだが、昨年夏あたりから世界へ向け急速に名前を売ってきたジュリアであれば、そういう報道があってもなんら不思議ではないだろう。 いまのジュリアであれば、NXTを飛び超えてメインロースターまで一気に昇格するような内容のオファーではないか? いやいや、ジュリアは契約の縛りがもっと緩いとされるAEWを選択するのではないか? そんな声まで飛び交いはじめている。 そういったタイミングで迎えた闘いはじめの1・3横浜武道館大会。テクラ&桜井まいと保持してきたアーティスト・オブ・スターダム王座から転落。 4日、東京ドームシティホール大会では、DDM(ドンナ・デル・モンド)の解散宣言。 アーティストに関してはゴッズアイ(朱里&MIRAI&壮麗)に勢いがあったし、舞華が頂点の赤いベルトを巻いた時点で、DDM解散は自然の流れでもあったろう。 だからあくまで結果論なのだが、やはりネット民はざわつきはじめる。 とはいえ、私はⅩ(旧ツイッター)というものをまったく見ないので、どれぐらいザワついているのか正直まったく知らない(苦笑)。 すまん! 黙っていても周囲からいろいろな声が入ってくるもので。 ちなみに、当人のジュリアはなにも言っていない。 そういったなかで迎えたジュリアによるSTRONG女子王座8度目の防衛戦。13日(現地時間)、米国カリフォルニア州のサンノゼ大会で行なわれた。 内容、結果ともに大いに注目されたSTRONG女子選手権。挑戦者は、現在ROHを主戦場とするトリッシュ・アドラ。 10・28ラスベガス大会でハイアン相手に5度目の防衛に成功したジュリアにバックヤードで直接挑戦を迫り、12・29両国ではメーガン・ベインを破りⅤ7を達成した王者に、ビデオメッセージで再度挑戦をぶち上げている。 ちなみに、昨年7月に米国遠征中だった林下詩美とROHのTV収録マッチで対戦した際にはトリッシュが敗れている。               ■写真提供/新日本プロレス タイトルマッチは第5試合に組まれた。ROHでユニットを組んでいるThe infantryのメンバーと入場してきたトリッシュ。 一方のジュリアは、いつものスターダムヴァージョンのVTR&入場曲で登場。すでに絶対王者と呼称されているだけに貫禄さえ垣間見える。 ゴングが鳴ると互いに握手を求めておいて、仕掛け合うという駆け引きから視察戦へ。               ■写真提供/新日本プロレス やはり、トリッシュはでかい。見た目から推測すると、170㎝、80㎏ぐらいだろうか? 昨年末、ジュリアは規格外のメーガンとシングル2連戦を行なった。181㎝、88㎏という超タフウーマンだ。 均整のとれた続きをみる

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1・4ハッピーエンド
2024/01/13 04:51アメブロ

2024年の1・4東京ドーム大会は、ひさびさのハッピーエンドで幕を閉じた。 ドームに詰めかけた観衆は、2万7422人。ぱっと見て近年ではイチバンよく埋まっていたし、これは3万人を超えているかな、と思っていた。 ただし、実数発表だとこうなるわけだ。               ■写真提供/新日本プロレス 年明け早々にして、日本列島には衝撃がはしった。1日に起こった能登半島地震による大被害、3日に羽田空港で起こった日航機と海自機による衝突事故。それに伴う空港の一部閉鎖など……。 聞くところによると、その影響を受けて地方から東京ドームへ来場できなかった方たちも相当数いたらしい。 無論、被害を受けた人たちからすれば、プロレス観戦どころの話ではない。 そんな状況でも、コロナ禍での4年間でもっとも集客したわけである。 今回も新日本プロレス・オフィシャルスマホサイトにて、1・4東京ドームの大総括として6試合に絞って書かせてもらった。               ■写真提供/新日本プロレス まず、直前で決定した辻陽太vs上村優也の同期対決。IWGP世界ヘビー級王座挑戦、US(UK)ヘビー級王座挑戦と、昨年の下半期に大躍進を遂げたロス・インゴの辻。 一方、10月の凱旋以降、シングルでの大舞台をまだ踏んでいない上村。わずか半年とはいえ、実績ではすでに辻が大きくリードしていた。 辻が現時点での差を見せつけるのか?上村が直接対決によって力量を証明してみせるのか? 凱旋以来初となる同期対決は辻が終始、試合をリードしているように映った。 ところが最後の最後で上村が大反撃。裏投げ、ドラゴンスープレックス、カンヌキスープッレクスホールドと、得意のスープレックス3連発で辻からピンフォールを奪ってみせたのだ。 こと、この一戦にかぎっていうなら、勝敗よりも両選手の気持ち、モチベーションが重要だったと思う。 試合後、2人は同じようなコメントを口にした。 「闘いは今日はじまったばかり。俺たちは東京ドームのメインイベントでIWGP世界ヘビーを懸けて闘わなきゃいけない」 ユニット、試合スタイルは違っても、目指すところ、目標は同じなのだ。 この両選手がドームのメインを締める日は、そう遠くないような気がする。 第4試合では海野翔太&清宮海斗の越境コンビが、因縁のH.O.T(EVIL&成田蓮)と対戦。 2日前の1・2ノア有明アリーナ大会では、ノア&新日本連合軍がH.O.Tのフルメンバーと6対6のイリミネーションマッチを行ない、清宮のひとり残りで連合軍が快勝。 ノアファン、新日本ファンともに留飲を下げている。               ■写真提供/新日本プロレス ただし、タッグマッチとなると例によってH.O.Tはやりたい放題。レフェリーのブラインドを衝いて介入・乱入、凶器攻撃を連発。 清宮&成田も初タッグとは思えないほど、見事な連携プレイ、合体攻撃を披露したものの、やはり多勢に無勢では限界があった。 最後は孤立した海野を狙い撃ちにして、プッシュアップバーでの一撃からダブルクロスを決め、成田が同期のライバルを沈めた。 この結果をうけて、1・24後楽園ホールのメインで海野vs成田のシングルマッチが決定している。 ただ、もうひとつ注目したいのは成田と清宮のコンビ。絵に描いたようなベビーフェイスの2人はまるでヒーローズ。このコンビも一回かぎりで終わらせるのはもったいないと思うのだ。 IWGPジュニアヘビー級選手権は今回をふくめ3年連続で同ベルトを懸け1・4で対峙する高橋ヒロムvsエル・デスペラード戦。 同期のライバル対決にして、ジュニア名勝負数え唄。               ■写真提供/新日本プロレス そう呼称されるに相応しい闘い模様となった。 途中、デスペラードが手術明けの目を気にすれば、容赦なく顔面狙いのトラースキックを打ちこんでいくヒロム。 対するデスペラードは、凄まじいエルボーをボコボコに叩き込んでいく。1年間ベルトを守りぬいてきたヒロムもこの猛攻にダウン。 最後は、対ヒロムの必殺パーターンへ。リバースタイガードライバーからのピンチェロコ。 ジュニアの頂点を象徴するベルトはIWGPジュニア王座のみ。熾烈なジュニア戦線の頂点を決めるに相応しい攻防だった。 新設されたIWGP GLOBALヘビー級初代王者決定3WAYマッチで相まみえたのは、ウィル・オスプレイvsジョン・モクスリーvsデビッド・フィンレーの3選手。 序盤、オスプレイとモクスリーはUSベルトとUKベルトを破壊した‟空気の読めない男”フィンレーを徹底して狙う。 ただし、3WAYマッチである以上は直接勝利を奪った者だけが勝者であり新王者。                  ■写真提供/新日本プロレス リング内外で、3選手がハードコアマッチさながらに大乱戦。終盤ピンチに陥ったフィンレーの助っ人としてBULLT CLUBのアレックス・コブリン&ゲイブ・キッドが乱入しテーブル2台を設置。 ところが、反撃にでたモクスリーが2人をテーブルに寝かせる。そこへ目がけてオスプレイがコーナーからスワントーンボム。2人まとめてテーブルクラッシュという離れ技を披露した。 リング上はオスプレイvsモクスリー。ストームブレイカーで勝負ありと思ったところで、大ダメージを被っていたフィンレーがカムバック。 オスプレイに新技オーバーキルを決めベルト続きをみる

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ときめきプロレス大賞2023
2024/01/01 04:26アメブロ

年が明け2024年が始まりました――。明けましておめでとうございます。 おそくなりましたが、ワタクシ金沢が勝手に独断で選出してしまう『ときめきプロレス大賞2023』を発表しましょう! ちなみに、東京スポーツ制定2023年度プロレス大賞の結果は以下の通り。 ▼最優秀選手賞(MVP)内藤哲也(新日本)▼年間最高試合賞(ベストバウト)「グレート・ムタvsSHINSUKE NAKAMURA(中邑真輔)」(NOAH1・1日本武道館)▼最優秀タッグチーム賞後藤洋央紀&YOSHI-HASHI(新日本)▼殊勲賞高橋ヒロム(新日本)▼敢闘賞拳王(NOAH)▼技能賞青柳優馬(全日本)▼新人賞斉藤ジュン&斉藤レイ(全日本)▼女子プロレス大賞中野たむ(スターダム) 順当というか、とくに異論なし。いい選考結果だなと思う。 では、シツコイようだけど、ワタクシ金沢が偏見はないけど独断で、会場にて自分の目で観て、あるいは動画などで観たプロレス界の2023年から『ときめきプロレス大賞』を選出したので発表させてもらいまーす! 今年は、初めて男女別で選出させてもらった。これだけの多団体時代で、女子プロ界も充実しているとなると、その必要性に迫られると痛感したから。 ◇第13回『ときめきプロレス大賞2023』授賞者 ☆最優秀選手賞〈MVP〉 ウィル・オスプレイ(新日本プロレス、UNITED EMPIRE) ☆年間最優秀試合賞〈ベストバウト〉 中邑真輔vsグレート・ムタ(1月1日、日本武道館)※次点 中嶋勝彦vs宮原健斗(スペシャルシングルマッチ/7月15日、後楽園ホール) 内藤哲也vsウィル・オスプレイ(G1 CLIMAX準決勝/8月8日、両国国技館) ☆殊勲賞 高橋ヒロム(新日本プロレス、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン) ☆敢闘賞 ジェイク・リー(プロレスリングNOAH) ☆技能賞 辻陽太(新日本プロレス、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン) ☆最優秀タッグチーム(ユニット)賞 ‟毘沙門”後藤洋央紀&YOSHI-HASHI(新日本プロレス、CHAOS) ☆年間最優秀興行 7月4日&5日、後楽園ホール2連戦(NJPW STRONG INDEPENDECE DAY) ☆功労賞 武藤敬司withグレート・ムタ ◇第13回ときめきプロレス大賞2023(女子プロレス)授賞者 ☆最優秀選手賞〈MVP〉 イヨ・スカイ(WWE、RAW) ☆年間最優秀試合賞〈ベストバウト〉 中野たむvs岩谷麻優(8月15日、後楽園ホール/5☆STAR GP2023公式戦)※次点 ジュリアvsメーガン・ベイン(12月29日、両国国技館/STRONG女子選手権) ☆殊勲賞 中野たむ(スターダム、コズミックエンジェルズ) ☆敢闘賞 ウナギ・サヤカ(フリー) 白川未奈(スターダム、Club Venus) ☆技能賞 ジュリア(スターダム、DDM) ☆最優秀タッグチーム(ユニット)賞 ドンナ・デル・モンド(スターダム) ☆年間最優秀興行 4月23日、横浜アリーナ(スターダム) ☆流行語大賞 庶民の皆さま…(~中略~)…立ち食いそばでも食べなさい!(by桜井まい) 以上が私の選出した結果。               ■写真提供/新日本プロレス MVPは昨年につづいて、オスプレイの2連覇。とにかく強い、凄い、ベストパフォーマンスの連続。新日本のビッグマッチを締めるのは、IWGP US (UK)ヘビー級王者で間違いなし。 そんな試合を連発してくれた。闘いを通して、辻陽太、海野翔太の令和闘魂三銃士を育てているようにさえ映った。 日本人、外国人など関係なく、今年も必然のMVP獲得といえるだろう。 ベストバウトは、やはり中邑真輔vsグレート・ムタによる奇跡の遭遇。1・1ベストマッチ伝説をこの1年間、だれも超えることはできなかった。 まあ、仕方がない。2人の千両役者にアレだけのパフォーマンスを見せつけられたのだから。 ただし、現在進行形の現代プロレス版でいうなら、中嶋vs宮原、内藤vsオスプレイが獲ってもおかしくはない。この2試合も素晴らしかった。 殊勲賞は、高橋ヒロム。1年間、IWGPジュニア王座を守り抜き、その一方で他団体にも出撃し団体の垣根を取り払った。 なんといっても、発起人として自ら動いて、3月に『オールスター・ジュニアフェスティバル』まで実現させている。 その行動力は、獣神サンダー・ライガーに近づいてきた感もある。 敢闘賞は、昨年前半のノアマットをリードしたジェイク・リー。武藤引退以降、停滞気味だったノアマットに新風を吹き込んだ。 後半、拳王の追い込みが凄まじかったのだが、1年をトータルしてみて、ジェイクに贈呈。                  ■写真提供/新日本プロレス 技能賞は、辻陽太。本来なら敢闘賞が妥当かもしれないが、海外遠征で身に付けたスキルを自己流にアレンジし、しっかりとキャラを確立させていた。 令和闘魂三銃士プラス上村のなかで、頭ひとつ抜けていたと思う。大抜擢のSANADA戦(IWGP世界ヘビー)、オスプレイ戦(IWGP USヘビー)でも見事に期待に応えている。               ■写真提供/新日本プロレス 最優秀タッグチーム(ユニット)賞は毘沙門。当初、個性豊かな斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ)が一番手と思っていたのだが、後半の毘沙門の追い上げが素晴らしかった。 『ワールドタッグリーグ』で史上初の3連覇。同時に、IWGPタッグ王者とし続きをみる

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カンさん
2023/12/31 02:55アメブロ

またも訃報――。キラー・カーンのリングネームで日米をまたに掛け活躍した小澤正志さんが29日に亡くなった。享年76。 1980年代の海外遠征中にはWWF(現WWE)でトップヒールとなった。フレッド・ブラッシーをマネージャーとしてモンゴル人キャラで暴れまわり、‟大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアントの右足をニードロップで骨折させたことにより、世界的なメインイベンターにまで成り上がっている。 アンドレとの抗争はドル箱カードとなり、のちに‟超人”ハルク・ホーガンともライバル関係を築いている。 日本マットでは、長州力、マサ斎藤とともに革命軍(のちの維新軍)を結成。新日本プロレス、ジャパンプロレス、全日本プロレスで活躍している。 いま現在、中邑真輔がWWEでスーパースターの仲間入りをしているが、キラー・カーンこそ日本人レスラーとして米国マットでもっとも成功したレスラーであることは間違いないだろう。 リングを離れてからは、タレント、歌手として活動しながらも、料理の腕を生かして、居酒屋などを経営していた。 私も、カンさん(キラー・カーンの愛称)のお店には3回ほど行ったことがある。その巨体に似合わず、繊細な神経の持ち主だったカンさん。好き嫌いもハッキリしている人だったのだが、現役時代のカンさんを何度か取材している私にはいつも丁寧に接してくれた。 キラー・カーンといえば、オリジナルのモンゴリアンチョップ。その技は、天山広吉、グレート‐Oーカーンへと引き継がれている。 1998年の4・4東京ドーム、アントニオ猪木引退試合でのこと。バックヤードの通路で私が天山と雑談をしていたところ、ゲストとして来場していたカンさんがたまたま向こうから歩いてきた。 「カンさんにモンゴリアンチョップのことで挨拶したほうがいいんじゃない?」 私がそう言うと、天山はカンさんに歩み寄り深々とお辞儀して挨拶。 「新日本プロレスの天山広吉と言います。モンゴリアンチョップを勝手に使わせていただいているんですが、大丈夫でしょうか?」 神妙な顔でお伺いをたてる天山。 「ああ、知ってますよ。テレビで観てますから。どうぞどうぞ、どんどん使ってくださいよ!」 カンさんは満面の笑続きをみる

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