矢本悠馬、問題児の漆原は「今まで一番台本と向き合った時間が長い役だったかも」<教場II>
前回を超えないとやる意味がない
――スイッチは、どのぐらいで入ったんですか?
所作訓練が1カ月以上あったのですが、折り返してからです。「いよいよ撮影が始まるぞ。このままではヤバいんじゃないのか?」と自分の中で思っていた時に、木村さんがリーダーを任せたいと言ってくださって。しかし、それでもまだちゃんとスイッチは入っていませんでした。
でも、198期のメンバーと話した時に、“200期はダメだ”みたいな感じに言われて、それでスイッチが入りました(笑)。みんな頑張ってるのに、こんな風に言われるのはな、と思って。それに前回を超えないと「Ⅱ」をやる意味がないですしね。撮影に入るギリギリのところでエンジンが掛かったので、みんなには申し訳なかったなと思っています。そうしてスイッチが入って、いきなりリーダー面し始めました(笑)。
――演じられる漆原は、時間の感覚が人と違うなど特殊な役どころですが、どのように演じられたんですか?
時間の感覚が人と違って、時間にルーズということしか手がかりがなかったので、脚本を読んだ後、中江監督と顔合わせをした際に聞いたんです。不良タイプなのか、感覚的に少し違った子なのか?と。 そのどちらかじゃないとセリフの意味も腑に落ちないし、僕はこの二択だと思っている。そうしたら、後者かな?と言われたので、そこをベースに広げていき、あとは現場で見てくださいと監督にお願いしました。中江監督とは、顔合わせの段階で相当お話しさせていただきました。
――話したことで、スッキリできましたか?
スッキリまではできなかったのですけど、ようやく漆原のスタート地点に立てた気がしました。あとは、監督の想像を超えるようにしないといけないなという思いもあったのですが、漆原は脚本でもあまり細かく描写されていないキャラクターだったんです。セリフも「…」が多いですし、メーンのシーンも走り回っているだけ(笑)。僕が俳優という仕事を始めて、一番台本と向き合っている時間が長い役だったかもしれないです。
――周囲の人と掛け合うことでキャラクターができてくる面もあるかと思いますが…。
今、気付いたんですけど、自分のシーン以外の部分を読んで、キャラクターを作っていました。漆原はトリッキーなキャラクターだから、自分以外の登場人物が漆原のことを話しているシーンが多かったんです。そこからヒントを経て、作っていたかな?と思います。
・前編
2021年1月3日(日) 夜9:00-11:25 フジテレビ系で放送
・後編
2021年1月4日(月) 夜9:00-11:28 フジテレビ系で放送