清野菜名が、4月8日より放送中の帯ドラマ劇場「やすらぎの刻~道」(毎週月~金曜昼0:30-0:50ほか、テレビ朝日系ほか)の「道」パートでヒロイン・しのを演じている。
本作は、倉本聰がつむぐシニア世代に向けた新しい形の連続ドラマ。2017年に放送された「やすらぎの郷」のその後を描くとともに、主人公・菊村栄(石坂浩二)が執筆したシナリオ「道」が映像化されていく。
「道」では、日本の原風景をテーマに、山梨の山あいの村で、昭和初期から戦中、戦後、平成、激動を生き抜いた無名の夫婦の一代記を1年にわたり描いていく。
清野に、本作の見どころや撮影時のエピソード、共演者について語ってもらった。
想像と正反対のキャラクター
――倉本さんの脚本について、どのように感じていらっしゃいますか?
倉本さんの作品はとてもリアルで、台本を読んでいるだけでも原風景だったり、土の感触とか、空気感まで伝わってくるんです。そのリアルな情景を「道」でしっかりと演じたいと思っています。
――しのと印象はいかがですか?
ドラマに出演するお話をいただいた段階では、名前だけしか分からなかったんです。
しのという子が、どういう役で、どういう性格なのか詳細が分かる前になぎなたの練習を始めたので、クールでキリっとした女の子というのが最初のイメージでした。
でも、実際台本を読んでみると結構おてんばな性格で、家の皿を半分も割っちゃうくらいどこか抜けている女の子で、想像していたキャラクターと正反対だったので、撮影が始まって最初の頃はかなり苦労しましたね。
試行錯誤しながらずっと演じていました。
――本作は、戦後の日本を描いていますが、演じるにあたり現代劇とは違った苦労などがあるのでは?
現代劇と違うのは、やはり服装ですね。着物とか“もんぺ”を着用しているのですが、どうして農作業中なのに着物を着るのかとか、当時の日本を体験していたわけではないので、いろいろ疑問に思いながら演じていました。
山梨の田舎を舞台にしているので、生活のための水を毎朝くんでくるシーンもあって、本当に生きるためにパワーが必要な時代だったんだなと思いました。
あとは、当時の日本では軍歌が広まるんですけど、その軍歌がなかなか覚えられなかったんです。
撮影の昼休憩に、風間(俊介)さんの部屋に皆で集まってピザを食べながら軍歌の練習をしたんですけど、それは楽しかった思い出ですね。