上野樹里「“のだめ”は一番長く演じた大好きな作品」13年ぶり“月9”に感慨<監察医 朝顔>
――父のベテラン刑事・万木平を演じる時任三郎さんとは、上野さん主演の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」(NHK総合2011年)で“父娘”を演じた間柄。ただ、上野さん演じる江が赤ちゃんのときに父親が死んでしまったため、今回が実質初共演だそうですね。
そうなんです。大河から8年を経ての“初共演”がこの作品で本当に良かったなと思うし、2011年「江―」に出演していたときに東日本大震災が起こったんですよね。そういういった意味でも、いろいろなご縁を感じます。
時任さん演じるお父さんと朝顔は仲のいい父娘ですが、職場が近いこともあって、適度な距離感も。その絶妙な関係が面白いです。
お父さんと家にいるシーンは、昔ながらの日本家屋でちゃぶ台を囲んでいて。
先に帰ったほうがご飯を作るという感じで交代に料理当番をしているんですけど、不器用でも2人で力を合わせて生きていく姿を見て、なんか和むなとか、当たり前かもしないけどこうして家でご飯を食べるって大事だなって、自分の身体を労わるって必要だなって感じてもらえたらうれしいです。
――食事のシーンは、監督もかなりこだわっていると聞きました。
監督に最初「お父さんとのシーンで何を大事にしたいですか?」って聞いたら「食べる! とにかく食べてもらうから。それだけ」って言われたんです(笑)。
で、実際の食事シーンもカットを割らずに撮ることが多くて、お味噌汁から始まり、いろいろなお皿に手を出して片付けるまで一連。
ワンテイク目にオッケーが出ることが多いので、もっと食べていたいなって思います(笑)。
でも監督はそれくらい2人の自然な生活感や空気を切り取りたいんだろうなって。
母がいないからといって決して暗い感じになるわけでもなく、2人にとっての“当たり前”をナチュラルに出していけたらいいなと思います。