<Amazon Prime Video独占配信記念>「劇場版コード・ブルー」ヒットは必然か、偶然か?心に刺さる4つのフックをひも解く
『劇場版コード・ブルー』に仕掛けられた4つのフック
前置きが長くなってしまったが、話を『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』に戻そう。
『劇場版コード・ブルー〜』がなぜ転換点になったといえるのかは、この興行スタイルの中でのロングランヒットを導き出したことだ。ちなみに同作のソフトリリースは、今年3月20日。公開から8カ月もかかってソフトになったということになる。どれだけそれが難しいことかはこれまでの説明で分かっていただけるだろう。
では、『コード・ブルー』シリーズとして初めての劇場版だった本作の魅力はどこにあったのか。このロングランを支えたいくつかのポイントについて振り返りたい。
まず一つが<医療ドラマの強み>だ。
ドラマ版は2008年にスタートしたファースト・シーズン+新春スペシャルから2017年のサード・シーズン+劇場版の前日譚のスペシャル第2弾、と、劇場版になるまでの間に3シーズン+αも作られてきた人気作。一般に、テレビドラマで流行に流されにくく強い支持があるジャンルとされているのは「クライムサスペンス」(警察ものを含む)、「医療系」、「時代劇」の3ジャンル。特に「医療ドラマ」は老若男女に受けがよく、幅広い支持が期待できるだけに、ヒットタイトルを生み出すための努力を各局が試行錯誤している。それだけに、ヒットしたタイトルは長く愛され、シーズンを重ねても人気が落ちることがない。それどころか、『白い巨塔』のようなビッグタイトルは、ときを経て、そのとき旬の俳優を使ったリメイクが繰り返されているほど。
第二に、「コード・ブルー」の場合、医療もの、だけでなく、一瞬が勝負となる医療現場にもがき苦しむ、<若いフェローたちの苦悩、青春を描き出すことに成功>していることが大きな魅力となっている。
これは海外ドラマのロングヒット作『ER 救急救命室』や『グレイズ・アナトミー』などの成功例で支持された要素にも似ている。医療の現場や医師たちのプロフェッショナルな仕事だけでない、視聴者と等身大の視点が入っていることで、キャラクターがより身近に感じられ、群像劇のようにキャラクターの誰かに自分を見出すファンが多くなる効果がある。
もちろんこれがうまくいくためには、魅力のあるキャラクター設定や脚本が不可欠となるのだが、主軸となるジャンルのテーマにプラスαしてヒットした前例としては『踊る大捜査線』シリーズも挙げられる。あれも、刑事ドラマとしては異例の、事件を主軸とした刑事の日常を描いた、それまでにはなかった視点のドラマとして人気を得ている。
その点もこの作品はクリアしている。山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香という、ファースト・シーズン時点ですでにお茶の間人気を獲得していた俳優陣が主軸となっていたことが、ドラマの初動には大きく寄与している。だが、それだけではない。メインの中で比嘉愛未、浅利陽介らは、ファースト・シーズン当時はそれほどの知名度があったわけではないが、作を重ねるごとに彼らが演じるキャラクターへの支持が高まり、彼ら自身のキャストバリューをも押し上げていった。
2019年8月27日(火)よりAmazon Prime Videoにて見放題独占配信スタート
配信開始日:2019年8月27日(火)
■「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」の視聴はこちらから
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