天海祐希を翻弄する(?)個性豊かな19人が集結<映画「老後の資金がありません!」>
草笛光子コメント
前田監督と最初にお会いした時に「草笛さんは役作りせずそのままで」と言われました。女優にとってこれほど難しい注文はありません。続けて「そのままで十分おかしいですから」と。
劇中ではとんでもない姿をお見せするのですが、「もうどうにでもなれっ」と飛び越えてしまった感じ。私の姿を見て皆さんはどう思われるでしょうか、私も早く見たいような怖いような。
主演の天海さんは、実に気持ちのいいさわやかな人。現場をピリリとまとめつつ、細かい気遣いもされる、隣にいる私はその姿にポカンとしていました。
三谷さんとのシーンは、何日も前からどうやって笑わないようにするか悩みました。だって、笑わせてやろうと意気込んで来るのがわかりますから。
いろいろな意味でこんな作品は初めて。私にとっては恐ろしい映画です。
前田哲監督コメント
80歳を過ぎても現役バリバリのザ・女優である草笛光子さんには、今までやられたことのない、ありえない!ことにトライしてもらいました。
時に大胆に、時に繊細に、全身全霊で役に取り組み、生き生きと楽しんで演じるチャーミングな姿に、スタッフもキャストも、まるで「映画の女神」のようだと驚嘆でした。
そして、モンスター級の存在感と爆発的な個性を併せ持ったキャストの皆さんが、主人公の天海さんを取り囲んで、サプライズ!な役で、ドキドキ!ワクワク!な演技バトルを繰り広げています。
キャストの方たちの「今を懸命に生きる姿」が、全ての人へのエールでもあります。どうぞご期待ください!
映画あらすじ
主人公・後藤篤子(天海祐希)は、家計に無頓着な旦那・章とフリーター娘のまゆみ、大学生の勇人を息子に持つ、節約がモットーのごく普通な主婦。
夫の給料と自身がパートで稼いだお金をやり繰りし、憧れのブランドバッグも我慢して、コツコツ老後の資金を貯めてきた。
篤子には病気の舅と、高級ケアマンションで暮らす姑の芳乃がいた。月々のケアマンションの費用だけでも痛手だったのに、舅が亡くなり、章の妹・志津子と葬式代を誰がいくらを出すかで揉め、結局400万円近くも支払うことに。さらに、パートの契約が更新されず、篤子はクビを言い渡されてしまう…。
そんな中、まゆみが結婚相手を家に連れてきた。メタルのバンドマン・琢磨は見かけによらず地方実業家の御曹司で、半年後の結婚式は格式高い麻布寿園で行いたいという。しかも費用は折半で。篤子は多額の出費予定に慄きながら、なんとかまゆみを送り出した。
しかし、章から会社が倒産したという連絡が入る。夫婦そろっての失業、減り続ける老後の資金。窮地に立たされた篤子は、レンタルモップの解約、車の売却と次々に節約改革を行う。
そんな篤子の努力もむなしく、お金はどんどん出ていくばかり…。これまでの生活が変化していくことを実感する篤子。
そして、志津子と姑の今後に関して話している最中、篤子は思わず芳乃を引き取ると口走ってしまう。芳乃を加えて新たな生活が始まった。
ところが高級和菓子店に嫁いだ芳乃のお金の使い方は奔放で、またまた出費がかかる始末。篤子は窮地に立たされる。
9月18日(金)全国公開
出演=天海祐希
松重豊/新川優愛、瀬戸利樹、加藤諒、柴田理恵、石井正則、若村麻由美
友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子(経済ジャーナリスト)
竜雷太、藤田弓子、哀川翔、毒蝮三太夫、三谷幸喜
草笛光子
企画プロデュース=平野隆
プロデューサー=岡田有正、下田淳行
監督=前田哲
脚本=斉藤ひろし
音楽=富貴晴美
原作=垣谷美雨「老後の資金がありません」(中公文庫刊)
公式サイト=https://rougo-noshikin.jp
(C)2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会