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髙嶋政宏、コロナ禍でさらに料理にハマる「シェフ役もやってみたい」<3週連続インタビュー:第2回>

2021/08/27 16:00

髙嶋にとって“食べること”は生きがいのひとつ


ハンバーグを切る間、思わず笑みがこぼれる 
ハンバーグを切る間、思わず笑みがこぼれる 撮影=山田大輔

髙嶋にとって“食べること”とは、どんなことなのだろう。シンプルにして本質にも迫るストレートな問いだが、髙嶋らしい、なんともユニークな若き日のエピソードが飛び出した。

「デビューしたての頃なんて、20代だし、遊びたい盛りで。(仕事で忙しいことは)嬉しい悲鳴ではあったんですけど、何でこんなにセリフいっぱい覚えなきゃいけないんだ、とかね。とにかく遊びたくてしょうがない時代があったんです。でも、だんだんと、それよりも『この台本、どうやったら面白くなるのかな」っていうほうが楽しくなってきて。だから、ちょうどよかったんです。20代の頃はバブルで、ディスコやクラブに行きまくったし、キャバクラにも行きまくったというか、もう“行き上げた”んで。ホントにもう、毎週行ってましたから、その後そっちの方には全然興味がなくなって(笑)」

その後、30代になると「死ぬほど舞台に出ていた」という。

「ただ、松竹は休演日がないですし、当時の東宝は休演日が1カ月に1日しかないので、やっぱりストレスが溜まるんですよ。それで、そのときの僕、人間の三大欲は、“性欲、食欲、買い物欲”だと勘違いしていて。この前、ニッポン放送のラジオに出たとき『いや、睡眠欲ですよ』って言われて、初めて『あ、睡眠は人間の三大欲の一つなんだ』って知ったんです(笑)。結局、性欲は度が過ぎると写真を撮られたり、トラブルになったりするし、勘違いしていた買い物欲も、ちょっとならストレス発散でいいけど、買い漁ったら飽きるし、そうなると、もうあと“食”しかない、と」

お皿に残ったデミグラスソースも最後まで味わう 
お皿に残ったデミグラスソースも最後まで味わう 撮影=山田大輔

消去法ならぬ、いろいろなものがそぎ落とされていって、残ったのが“食欲”。「トレーニングをするなどして、太ってしまわないようにだけを気を付ければ、これに勝るストレス発散はない」と気づいたのだとか。

「そこから食べることは生きがいの一つです。僕にとって、食は生きがい、と言っていいですね。料理と出会ったときの感動は、すべてを忘れさせてくれるんですよ。しゃべって食べたくないんです、ホントは。ただただ料理だけ見て、食べて、天井とか壁を見ながら、『うんうん』って一人で(笑)。それが基本的です。放送作家の塩沢航さんとの出会いで会食みたいなものにも行きますが、そこにいる方々はみんな料理と真剣に向き合ってるんです。そこで“一食入魂”を学びました」

高級店や有名店だけではない。コンビニエンスストアやレトルト食品もまめにチェックしている。

「カップ麺も新発売の商品は一応試しますし、レトルトも気になったものは試します。セブン-イレブンの総菜とかもむちゃくちゃ買いますよ。いろいろ食べたけど、セブンが一番うまいんですよね。小さいサラダとかつまみのシリーズが種類豊富にあって、「さばのおろしぽん酢」とか、えだまめとたこの入ったサラダ(※たことブロッコリーバジルサラダ)、あとごろっとカニカマ(サラダ)とか、味玉が入ったポテサラとかね。よだれ鶏もあるし…」

次から次へと出てくる、さまざまな商品名。あふれる探求心と好奇心は、まさに食のオールラウンダーだ。

「大阪に『カドヤ食堂』っていう『チーム佐野JAPAN』のラーメンの名店があるんですけど、そこの人とも『やっぱりカップ麺を笑うやつにいいラーメンは作れない』ってよく話すんですよ。カップ麺を食べ極めてこそうまいラーメンができる。馬鹿にしちゃいけない。よくね、『赤いきつね』を和え麺にしたりするんですよ。ちなみに、『赤いきつね』の粉末の出汁ってちょっと塩分が入ってるんですけど、付属の粉を半量にして出汁で割ると、すごく出汁が効く。これ、ほかのインスタントラーメンでやっても、むちゃくちゃうまい!」

思わず、「1日3食じゃ足りないのでは?」と聞いてみたら、ちょっぴり苦笑い。

「それはもう職業柄、風呂上がりに自分の体を鏡で見たときに、『これじゃまずい』の繰り返しですよね(笑)。極力食べに行くとき以外は節制しよう、と。もし俳優じゃなかったら、大変なことになって、数値が上がりまくって命が危なかったと思います(笑)」

下に続きます
<Profile>
たかしま・まさひろ=1965年10月29日生まれ、東京都出身。B型。
1987年に映画「トットチャンネル」で俳優デビュー。以降映画やテレビドラマ、舞台等で幅広く活躍。
2018年には、自身について赤裸々につづったエッセイ「変態紳士」を発売し、話題に。
出演舞台「醉いどれ天使」の開演を9月3日(金)に控える。

舞台「醉いどれ天使」
9月3日(金)~21日(火) 東京・明治座
10月1日(金)~11日(月) 大阪・新歌舞伎座
原作=黒澤明、植草圭之助/脚本=蓬莱竜太/演出=三池崇史
出演=桐谷健太 高橋克典 佐々木希 田畑智子 篠田麻里子 髙嶋政宏 ほか
公式HP: https://www.yoidoretenshi.jp/

<取材協力>
エレゾゲート (ELEZO GATE)
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 3F
店舗サイト: https://www.toranomonhills.com/toranomonyokocho/1003.html

株式会社ELEZO社
公式サイト: http://elezo.com/

スタイリスト=井嶋一雄(Balance)
ヘア&メーク=TOYO
衣装協力=HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE

画像一覧
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  • ハンバーグを切る間、思わず笑みがこぼれる 
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  • 髙嶋政宏 
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