頼朝、モチを詰まらせて死にかける
赤いものを避けるようにと言われたばかりの頼朝は、部屋いっぱいに飾られた美しいほおずきも撤去を命じ、頼家(金子大地)の長男・一幡が誕生したとの知らせを聞いても赤子を抱きたがらない。耳には、鐘の音がリン…と響き、自分にしか聞こえていないような音に戸惑う。
全成から“昔を振り返ってはならない”とも言われていたため、巴(秋元才加)と会って義仲(青木崇高)について詫びを入れ頭を下げた後も、ふと我に返り「振り返ってはならんのだ」と焦っていた。その後も北条一族が集まり、丸モチ作りをしている際も気もそぞろな鎌倉殿。時政(坂東彌十郎)に酒とモチを勧められて一口食べるが、モチをのどに詰まらせてしまい死にかけるのだった。
あれだけ信心深かった頼朝が「時の無駄じゃ」
これまでの勢いが激減し、寂しく孤独な男として描かれ始めていることに不穏な空気を感じた視聴者も多い。「頼朝に死のフラグ立ってる…」「とんでもなく恐ろしい男だったけど、なんかかわいそうになってきた」等、SNSで同情の声が上がる中、極めつけはラストシーンだった。
モチを詰まらせたが命拾いした頼朝は、政子と義時を前に「持つべきものは北条だな」と語った。「頼家のことを支えてやってくれ」と言い、頼家に鎌倉殿を継がせて、自身は大御所になるつもりだと告げた。義時と2人になると「神仏にすがっておびえて過ごすのは時の無駄じゃ」と神や仏を含む誰にも言わない話をした。
その後、頼朝が馬に乗り、盛長(野添義弘)が手綱を引きながら御所に帰る道にて。過去を振り返ることを禁じていた頼朝が、盛長と昔話をしようとしていた矢先、突然頭に鐘の音が鳴り響き、身体のしびれとともに意識が遠のいて落馬した。盛長は頼朝が流人の時代から側に仕えていた者。「佐殿!」と叫ぶ盛長の声が響き渡る中で、頼朝が倒れてしまったのだった。
視聴者はSNSで「佐殿!で涙腺崩壊…」「こんな最期なの?頼朝死んだの?」「頼朝の終わりを感じさせる鈴の音が皆に響き渡ってるのに、義時には聞こえてなかったよね」等、感想が止まらない様子だった。