<いだてん>阿部サダヲ率いる新たな物語へ!第1部の名シーンと第2部見どころを演出陣に聞いてみた
四三さんが、情けなく思える部分もあります
――6月30日(日)から始まる第2部は、主人公も物語もガラッと変わります。演出も変わった部分があるんでしょうか?
井上:第1部はおおらかな感じだったんですけど、阿部さんも早口だし、テンポが早くなって、また違うものになっています。
登場人物もスポーツマンだけじゃなくなります。阿部さん演じる田畑は新聞記者なので、政治家なども多く出てきて、必然的に撮り方も変わっています。
そして、これまでは四三さんたちのアスリートの目線があったけれど、マネジメントする側の視点での物語になっていきます。
四三さんと田畑が一緒のシーンでは、第1部では華々しく見えた四三さんが、情けなく思える部分もあります。その視点の違いも面白いですね。
西村:オリンピックチームもすごく発展してくるので、ストックホルムでは出場選手が2人だったんですが、どんどん人数が増えてきて、大きいチームになっていきます。監督の話にもなっていますよね。
とにかく人がいっぱい出てくるので、視聴者の方々はAKB48みたいな感じで、“推しメン”とか見つかるんじゃないかなって思います(笑)。
一木:四三さんの物語って、主観的な部分があったと思うんです。マラソンのルートって42km走っているのは自分しかいないので、妄想とかもありましたし。第2部に入ると、それが客観的になって、関係性のドラマっていうものになっていく気がしますね。
――第1部ではペアーが面白いという話もありましたが、第2部ではもっと増えてチームになっていくようなイメージでしょうか。
一木:まさにAKBみたいな感じですね(笑)。団体戦も増えますし。
西村:大きいうねりになっていきますよね。映像の話で言えば、国もいっぱい出てくるので、ロスアンゼルスもベルリンも…オスロ、カイロとかも、IOC総会が各国で開催されるので、国ごとに撮り方を変えています。映像のトーンが違うので、旅行している気分になれるかもしれないですね。
井上:外国人もいっぱい出てきます。ムッソリーニもマッカーサーなど教科書に写真が載ってる人もたくさん出てくるので、そういう意味では大河っぽいんじゃないでしょうか。
一木:ここまで本気で近代史の人々に踏み込んでいるものってないですよね。すごくちゃんと史実を研究しています。
井上:真面目にやってますからね(笑)。