歴史秘話ヒストリアの放送内容一覧
これまで、応仁の乱の元凶と言われてきた日野富子に迫る。将軍・足利義政の正室で、息子を将軍にするため乱を起し、そのさなか金もうけまでしたとされ、「日本三大悪女」の一人に数えられていた富子だが、近年の研究から後世の軍記物の作り話であることが分かった。富子がなぜ悪女として語られるようになったのかをひもとく。
テーマは「承久の乱」。武士が初めて作った政権・鎌倉幕府と、京都に居を構える朝廷側の軍勢が戦い、幕府側が勝利したこの戦は、日本史の流れを決定づけた最大級の事件だという。近年関連本が出版されるなど注目を集めているこの戦が、なぜ日本の行く末を決めることになったのか。歴史の転換点をひも解いていく。
歴史上最後の大名である林忠崇を紹介する。江戸時代の終わり、大政奉還から戊辰戦争へ向かう激動期に請西藩の藩主になった忠崇は、徳川家を守ろうと自ら藩を飛び出し、史上唯一の「脱藩大名」となる。その後の過酷な流転と奇跡の復活や、幕末から昭和を駆け抜けた男の真実、信念に迫る。忠崇を演じるのは濱正悟。
明治時代、“かみそり大臣”と呼ばれ、誰も成し遂げられなかった不平等条約の改正に挑んだ陸奥宗光に迫る。敏腕交渉人と言われた陸奥に、体を張り、裏をかくような駆け引きを教えたのは坂本龍馬。そして、陸奥を傍らで支え続けたのが、妻の亮子だった。夫婦二人三脚で、強大な欧米諸国と渡り合う交渉術の神髄に迫る。
徳島が生んだ革命児・三好長慶を紹介する。戦国時代の戦における鉄砲の使用やキリスト教の布教公認、200年続いた室町幕府の打倒など、これまで織田信長が成し遂げてきた偉業の数々は長慶が先んじて行ってきたと言われている。信長の影に隠れ、その生涯は謎に包まれてきた、知られざる天下人・長慶をひもとく。
1000年前の女性の心の内を今に伝える、貴重な記録「更科日記」を執筆した菅原孝標の娘に迫る。作家として文学史上に輝く名作を残した孝標の娘が、40年に及ぶ生涯をつづった「更科日記」だが、自身の執筆活動については一切記していないという。そこには孝標の娘の、ある「痛恨の思い」があった。1000年前の女性の生涯に迫る。
巨大古墳誕生の背景にあった、古代日本を取り巻く緊迫の東アジア情勢の中で、「天下統一」をはかる大王たちの戦略に迫る。全長1Kmに及ぶ大山古墳(徳天皇陵古墳)は、天皇家の祖先の墓として立ち入りが禁じられてきた。だが、昨年初めて宮内庁と地元の考古学者による合同学術調査が行われ、壮大な人工空間であることが明らかになった。
開国のきっかけとなった「ペリー来航」を取り上げる。新たに発見された幕府の議事録「墨夷応接録」を基に、これまで幕府がアメリカの要求に屈したというイメージとは異なり、ペリーと冷静に対峙・主張し、矛盾を追及した日本側の林大学頭に迫る。日米初の外交交渉の真実を最新の研究でひもといていく。
1932年、当時の首相・犬養毅が暗殺された五・一五事件と世界の喜劇王、チャールズ・チャップリンを巡る、知られざる物語に迫る。来日中だったチャップリンは、首相の歓迎会に招かれ、官邸に向かう予定だった。一方、犯人たちはそこを襲撃することを計画する。また、チャップリンを守ろうと奔走した日本人秘書・高野虎市との友情秘話も明らかになる。
自由民権運動のリーダー・板垣退助は若い頃、戊辰戦争(1868年)に身を投じ、奇想天外な策で、旧幕府軍を翻弄(ほんろう)した天才軍略家だった。明治維新後、板垣は政治を牛耳る藩閥勢力に戦いを挑む。どんな困難にも決して屈せず、国民のための政治と自由のために奔走した反骨の男の戦いの日々に迫る。
中世の日本は、多大な量の黄金を産出する、世界屈指の“黄金大国”。各地には、国宝級の黄金遺産の数々が眠っている。近年、続々と発掘された黄金瓦で飾られた中世城郭、江戸庶民が愛した黄金づくりの祭りみこし、みちのくの寺に眠る総金箔の五百体の羅漢像など、日本史を変えた黄金遺産を旅する。
阪急電鉄の創業者・小林一三は、電車通勤や駅直結の百貨店、少女歌劇に住宅ローンといった日本初のビジネスアイデアを数多く考案。さらに、休日に家族が映画を見たり、百貨店で買い物や外食をしたりするといった、現代につながる日本人の生活スタイルを創造する。伝説の天才実業家の、意外な人生の逆転劇を描く。
「室町幕府を倒し、新時代を切り開いた戦国の革命児」という織田信長のイメージが覆され始めている。実は、信長は最後の室町将軍・足利義昭の政権維持のために懸命に奔走した、真面目で保守的な人物だったという。最新研究から、真面目過ぎた戦国の『魔王』の素顔に迫る。新案内役に渡邊佐和子アナが登場。
劇場アニメ「この世界の片隅に」(2016年)の舞台、広島・呉市。アニメにあった通り、呉は日本海軍の誇る「東洋一の軍港」であり、海軍や軍艦建造の関係者が多く暮らす「海軍の町」でもあった。現代にも通じるアイデアと呉の人々の力で完成した世界最大の軍艦「大和」を軸に、港町・呉の近代史をたどる。