松坂慶子、三谷作品初出演に歓喜「やったー!という感じでした」
鈴木京香コメント
――今回の出演のオファーが来たときの率直な感想は?
「オリエント急行殺人事件」も「黒井戸殺し」も見ていましたからすごくうれしかったです。しかも、名探偵・勝呂のかつての知り合いだった女性という役。台本が待ち遠しかったです。
――台本を読んでの感想は?
映画「死海殺人事件」も見たのですが、エキゾチックな舞台を日本に置き換えても違和感なく、より一層面白い。そこが三谷さんの脚本の素晴らしいところだなと思いました。元々素晴らしい原作や映画もあって、ちょっとおじけづきそうなところもあったのですが、三谷さんの台本を読んだ時に、登場人物の関係性や、物語が動いていく時の面白さが見え、安心して穂波という役を演じることができると思いました。
――今回の役を演じるにあたって。
三谷さんの作品では、前に演じさせていただいた役と同じイメージにはしたくない、といつも頭においているので、しっかりと役を作って臨みたいと思いました。加えて今回は、“勝呂との関係性をどう見せるか”というのが一番難しいところだと思いました。
見てくださった方がミステリー、サスペンスとしてきちんと引き込まれるように勝呂と向き合いたかったので、そこがやりがいのあるところでもあり、サスペンスの醍醐味だと感じました。
――実際に演じてみての感想は?
難しかったです。意味もなく笑顔で勝呂を突き飛ばしたりするシーンとか、どうやろうかなって思いましたし。政治家は一度やってみたかった役です。昭和30年代の女性政治家は、きっと当時では珍しく、目立つ存在だったと思うので、その役を演じられるのはとても光栄でした。
――野村萬斎さんと共演されての感想は?
萬斎さんは、さすが動きがきれいで、セリフ回しにも品格がある、とてもチャーミングな方。私が突き飛ばすシーンでも、面白い落ち方をしようと工夫してくださるんです。三谷さんが、“ポワロに並ぶ日本の名探偵を作りたい”と、勝呂を萬斎さんに、とおっしゃるのがわかるような気がします。ご一緒させていただいてとても楽しかったです。
――視聴者へメッセージをお願いします。
昭和30年に時代を置き、熊野古道に舞台を置き、それが本当にドラマに魅力を与えていて、ゴージャスなサスペンスにできあがっていると思います。勝呂は西洋の文化と知性を取り入れた成熟した男性。その魅力がミステリーに加わるとこんなにも面白くなるものなのかなと思いました。ロケを行った熊野古道もとても神秘的な場所でしたし、いろいろな方に楽しんでいただけるスペシャルドラマになっていると思います