今後の注目ポイントを明かす「決断していく姿は見ていただけたら」
――義時の今後の変化はありますか?
義時が自分で考えて行動を始めていく瞬間が増えていくので、変化は大きくあると思います。それこそ第15話で三浦義村に言われた「頼朝に似てきているぞ」というセリフなどが、改めて際立ってくるかなと思います。
――頼朝に対する思いの変化はいかがですか?
義時は、頼朝に付き従ってきている理由の一つに、「坂東武者の世を作って、その上に北条がいたい」という兄・宗時の思いを信じて動いてきた部分があると感じています。ただ、途中から兄の気持ちはもちろんありつつも、「この人(頼朝)を支えなけれないけない」という思いが強くなっていったと思います。そこが一番難しいところで、宗時の言葉を20年近く持ち続けながらも、そのモチベーションだけではなくて、その間に頼朝と過ごしてきた時間の中で、納得のいかないこともありつつ、それでも、いつになっても誰の事も信頼できないでいる頼朝という人を支えられるのは自分で、自分がこの人を裏切ったら、全てが崩れてしまうんじゃないかということを信じて、頼朝の死まで付き合うことにしたのだと思います。
――今後の義時はダークというよりかはシビアな人物になっていくのでしょうか?
そうですね。この「鎌倉殿の13人」の北条義時は、ダークヒーローのようなキャッチフレーズで始まったは始まりましたが、現在、自分が撮影しているところまでに至ってもダークというよりはシビアな決断を毎回迫られるような状況になってきています。その中で、北条が生き抜くにはどうするべきなのかというチョイスをした結果、やってきたことが残忍だったということだと思います。義時という人はどこまで迷い、どこから迷うことを辞めたのかということは、丁寧に作っている段階です。
――今後の義時の注目ポイントを教えてください。
今回の壇ノ浦が終わってからは、源氏の話にもなっていきます。また、頼朝という人がどういう形で鎌倉というものを作り上げていくのかということに付き従っていく中で、義時が段々と今までは振られてこなかった仕事を振られるようになっていきます。そこで決断していく姿は見ていただけたらと思います。