石坂浩二と里見浩太朗が初共演 里見は倉本聰作品は役40年ぶり出演<やすらぎの刻~道>
石坂浩二(菊村 栄 役)コメント
――里見浩太朗さんとの初共演が実現しましたが、里見さんの印象は?
初めて里見さんにお目にかかったのは、私が『水戸黄門』(TBS)を卒業した後です。里見さんが水戸光圀役を受け継いでくださることになり、ご挨拶に伺いました。ちょうど扮装をされているところですっかり黄門様になりきっていらっしゃいましたが、里見さんは時代劇でも貫禄のある品のよいお殿様を演じてこられた方ですので、そのときも「私よりもずっと品のよい黄門様だなぁ」と思ったことを覚えています(笑)。
『やすらぎ』シリーズのいちばんいいところは、共演者たちが生きてきた時代がほぼ同じこと。今回、里見さんから疎開したときのお話をうかがいましたが、私自身も疎開を経験していましたので、お話を聞けばすぐにその光景が目に浮かびますし、通じあえるんです。
――里見さん演じる、謎の男“ニタニ”とのやりとりで感じたことは?
今回、里見さんが演じてくださった“ニタニ”は、ちょっと変わった役柄。彼は農家としてずっとその地に足をつけて暮らしてきて、故郷が荒れ果てていく姿を目の当たりにしてきた…。でも実際は、“それだけではなさそうな男”で、彼が本当のことを言っているのかわからないよう、倉本先生が非常にうまくお書きになっているんです。見てくださる方によって、さまざまな受け取り方がある役柄だなと思っています。
里見さんは、どこか“イギリス風”のムードをまとっている方。イギリスには“ブリティッシュ・ジョーク”という文化がありますが、そんなブリティッシュ・ジョークを感じさせる軽妙なやりとりを残して、ニタニが去っていくところが、とてもかっこいいんですよ! でも僕としては里見さんには入居メンバーとして、ずっと『やすらぎの郷』にいらしてほしかったなぁ。それが残念です!
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