頼朝からの「頼りになる」が困り顔の義時を変えた
頼朝によって運命を変えられてしまったのは政子や八重だけではなく、義時も振り回されっぱなしだ。そもそも物語は、義時の兄・宗時(片岡愛之助)が流罪人の頼朝をかくまったことから始まったが、義時からすれば、宗時からは面倒なことを次々と任され、初恋相手の八重になぜか嫌われてまで伝言役を務めなければならず、ここまではため息をついて困ったような義時の顔ばかりが目立つ。
しかし義時は、頼朝の人間的魅力を急速に感じ取った。あるとき、頼朝と共に朝日を浴びながら風呂に入った義時は、頼朝が「北条を後ろ盾として悲願を成就させる」と、宿敵・清盛(松平健)への思いを吐露した姿を見て目の色を変えた。
本音を語らぬ頼朝から「小四郎、おまえはわしの頼りになる弟じゃ」と言われ、義時の心は一気に頼朝へと向いていくのだった。
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