――それぞれのキャラクターに変化は?
沢村:相良に関しては、大きく変わったところはないですね。相変わらず、腹の中で何を考えているのかは分かりませんけど(笑)。森山先生は、今回もすごいですよ。
高嶋:そうですね。今回の台本は喜怒哀楽が激しくて、卓ちゃんの「んんんっ!」にも、さまざまな意味合いがあるんです。何かを訴えたりするだけじゃなくて、悲しみなどの感情も混ざっていて。ほとんど、“獣”に近い感情でうなっています(笑)。
沢村:傍から見ていると本能で動いている感じがします(笑)。
高嶋:本当にそうなんですよ。だから、動物っぽいと言いますか、赤ん坊のような感じ。僕の生まれたばかりの子供の表情を役作りの参考にしました(笑)。
沢村:森山先生は暴君なんですけど、どこか憎めないというか、ちょっとかわいらしい部分もあるんですよ。それは、高嶋さんの役作りとお芝居があってこそですし、福田(靖)さんの脚本の面白さでもあると思います。
高嶋:それと、卓ちゃんのおばを演じられた野際陽子さんのリアクションが作ってくださった部分は大きいです。最初は、こんなキャラじゃなかったんですけどね(笑)。パート1の時からずっとそうですけど、野際さんの反応によって変わっていったような気がします。
沢村:今でも「卓ちゃん!」という、あの言葉が耳に残っていますもんね。
高嶋:本来だったら、善悪の二元論で分けられるところなんですけど、そうではないところがこの作品の魅力。例えば、ちょっと悪者の卓ちゃんをぶった斬ってスッとするという爽快感がありつつも、本当に悪なのかなと思わせるような描き方になっていて。
相良先生がいい人なのかというと、見方によっては悪者にも見えてくる。二元論で割り切れない福田さんの脚本はすごいなと思います。本当に悪い人は出て来ないですから。
沢村:どちらかというと相良の方が腹黒いんでしょうね(笑)。
高嶋:ええ。今回も最後の相良先生は怖かったですからね。カメラマンも撮り方を分かっていて、必ず斜めから撮るんですよ、沢村さんのことを(笑)。
沢村:確かにそうですね(笑)。
高嶋:それと、沢村さんの目の迫力もポイント。年々、すごみが増しています。
沢村:卓ちゃんをにらみつけるシーンがありましたね。
――今作では、松坂慶子さん扮する森山先生の“ママ”が登場しますね。
高嶋:とても素晴らしいお母さんでした。卓ちゃんの良いところも悪いところも全部愛してくれる。この母にして、この息子あり。本当に懐が深い、深過ぎる母ですね(笑)。現場で松坂さんに笑っていただけるとホッとするんです。
沢村:そんなふうに思っていたんですか。初めて知りました(笑)。
高嶋:笑いって、ダイレクトなリアクションですから。松坂さんが笑ってNGになると、何かうれしくて安心するんです。
沢村:あの親子は最強でしたよ(笑)。
1月4日(木)夜9:00-11:10
テレビ朝日系で放送
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