天地人のあらすじ
大坂の陣が終わり、兼続(妻夫木聡)は米沢へ戻る。兼続が行った治水工事の効果で米の収穫が増え、町や村には活気がみなぎっていた。しかし、将来を期待されていた兼続の嫡男・景明(太賀)が病に倒れてしまう。景明は志半ばの悔しさをにじませ、静かに息を引き取る。娘二人と息子までも失ったお船(常盤貴子)の悲しみはとりわけ深く、運命の無慈悲を嘆く。そんな折、兼続と政宗(松田龍平)は家康(松方弘樹)に呼ばれ駿府城へ向かう。家康は徳川に不服従な二人を息子・秀忠(中川晃教)の指南役に指名し、程なく波乱の生涯を終える。それから2年後、兼続は私財を投じて米沢藩最初の学問所・禅林文庫を造ると、惜しまれつつ政から身を引く。兼続はお船と連れ立って、二人をはぐくんだ思い出の地・越後へ旅立つ。
家康(松方弘樹)による大坂城攻めが必至の情勢となる中、政宗(松田龍平)が景勝(北村一輝)の元を訪ねてきた。戦を避けるよう、上杉から家康をいさめてもらいたいという秀忠(中川晃教)からの頼みを伝えに来たのだ。兼続(妻夫木聡)は家康の元へ向かい、家康がかつて秀吉に忠誠を誓ったことを指摘するが、家康は昔の約束を守る気はないと言い切る。程なく家康は、諸大名に出陣の触れを出す。一方の豊臣方も真田幸村(城田優)らを大坂城に呼び寄せ、戦闘態勢を整える。慶長19年11月、「大坂冬の陣」が始まる。ただ、開戦から10日ほどで互いに手詰まりとなり、城の外堀を埋めることで和議が成立。だが、しばらくすると家康が城内からの撤兵か城の明け渡しを要求し、秀頼(中村倫也)らを激怒させる。
慶長10年春、家康(松方弘樹)は将軍職を息子・秀忠(中川晃教)に譲り、自身は大御所として背後で権力を握った。各地の大名は秀忠の将軍就任を祝い、はせ参じる。豊臣家の様子が気になる兼続(妻夫木聡)は秀忠との面会に先立ち、大坂城へ。すると、秀頼(吉岡澪皇)の脇に8歳になる千姫(田辺桃子)がおり、秀頼の妻として家康が孫娘を送り込んできたと分かる。兼続には二人は仲むつまじそうに思えたが、秀頼の母・淀(深田恭子)はどこか寂しそうに見えた。その後、淀は秀忠に豊臣からの祝賀の使者を出さなかった。高台院(富司純子)は徳川との関係を懸念し、意地を張らぬよう淀を諭すが、淀は聞き入れない。そんな中、関ヶ原の戦で豊臣方として戦った毛利輝元(中尾彬)が兼続の元を訪ねてくる。
家康(松方弘樹)の側近・本多正信(松山政路)の二男・政重(黄川田将也)が兼続(妻夫木聡)の娘・お松(逢沢りな)に婿入りし、名を勝吉と改める。しかし、婚儀の後の宴席で、泉沢(東幹久)に酒を勧められた勝吉はそれを固辞。勝吉が毒が盛られていないか警戒していると察した兼続は、その酒をお松に飲ませ、懸念を解く。ただ、その後も勝吉は心を開こうとせず、お松はつらい日々を送る。そのころ家康は、息子・秀忠(中川晃教)に将軍職を譲る腹を固める。勝吉は、家康の真意を説明した上で兼続に上杉の対応を問うが、兼続は返答を避ける。その後、勝吉は上杉の動向を探るように、兼続に付きまとう。その年、米沢では病が流行。病に掛かった兼続の二女・お梅とお松が亡くなってしまう。
家康の側近・本多正信(松山政路)の二男・政重と、兼続の長女・お松(逢沢りな)との婚儀が近づく。段取りを整えるため、兼続(妻夫木聡)は弟・実頼(小泉孝太郎)を京にやるが、一向に連絡をよこさない。心配になった兼続は泉沢(東幹久)に様子を見にいかせる。泉沢が訪ねると、かねて婚儀に反対だった実頼は何の準備もしていないことが判明。泉沢は早速、正信へあいさつに行く。ところが、その席で実頼は婚儀の白紙を切り出してしまう。実頼の不始末を知った兼続は慌てて家康(松方弘樹)の元へ。代理で現れた家康の腹心・榊原康政(川野太郎)に非礼をわびる。だが、榊原の態度は強硬で、実頼の首を差し出せと迫る。弟の首を取るのも忍びない兼続は、あらためて正信邸を訪ね、許しを請う。



































